ジークスには、リーダーとして開発チームを牽引している若手社員が複数います。チームの運営方針は基本的にリーダーに任されており、各リーダーは日々試行錯誤を繰り返しながら、よりよいチームづくりに励んでいます。今回は、入社5年目でリーダーに就任したエンジニア・西田が、リーダーとしての思いや、チームマネジメントの実際について語ります。
入社5年目で若手エンジニアを率いる存在に
はじめまして。エンジニアの西田です。ジークス入社9年目で、開発チームのリーダーを務めています。今回は私がトライする「チームマネジメント」について、少しだけご紹介しようと思います。
ジークスには、社内組織としての「チーム」と、案件ごとにアサインされたさまざまな部署のメンバーが集まる「プロジェクト」があります。もともとジークスには「プロジェクト」だけが存在していましたが、10年ほど前からチームという枠組みが生まれました。
私は2015年に入社し、Web系のほか、iOSやAndroid向けのアプリケーション開発に携わっていました。当時はチームというくくりの歴史が浅かったこともあり、「案件を進めるためのプロジェクトと異なる集団で、何をすべきなのか」「チームの存在意義は何なのか」という思いを持っていたんです。
やがて、自分がリーダーとしてチームをつくりたいと考えるように。評価面談の場で上司に希望を伝え、入社5年目となる2020年の夏にリーダー就任が決まりました。
そこから3年半が経過し、現在は私を含めたエンジニア6人からなるチームを運営しています。メンバーはほとんど5年目以下で、新卒1年目、2年目も所属する若手チームです。
リーダーはサポート役 メンバー同士が補いあえるチームに
私がつくりたいのは、メンバー全員が力を合わせることで、能動的に動けるチームです。メンバーにはそれぞれパーソナリティがあって、必ず得意や苦手があります。個々の自主性や自発性だけに頼らず、お互いをカバーしあうことでバランスが取れて、チーム全体が機能するのが理想ですね。
リーダーの役割は、「管理」よりは「サポート」に徹することだと思います。まず必要なのは、「難易度の高い作業に苦戦している」「不安に思っていることがある」など、各メンバーの状態を知ること。そのうえで、直面している壁を乗り越えるための手助けができるリーダーでありたい、と思っています。
メンバーの状態を知るためには、「リーダーが知りたいこと」ではなく、「メンバーが知ってほしいこと」を先に伝えてもらうことを意識しています。リーダーが「進捗はどう?」と尋ねれば、メンバーはたいてい「大丈夫です。順調です」と答えたくなると思います。とくに今のメンバーは優しいパーソナリティを持った人が多いので、壁に当たっていることを言い出しやすい環境づくりに努めています。
ミーティングやツールの活用で、メンバーをサポート
これらを踏まえて、私がチームビルディングのために取り組んでいることをご紹介します。
- 「いま困っていること」を共有する 毎週の1on1
以前は月に1回、各メンバーと1時間程度の1on1ミーティングをしていました。そこで感じたのは、メンバーが伝えたい事柄には「賞味期限」があるということ。困っていたことも、時間が過ぎると解決するので、その時には伝える意欲がなくなってしまいます。そこで、時間は15分程度、頻度を週1回に変更して、メンバーが「いま困っていること」を毎週ヒアリングできるようにしました。 - コミュニケーションがメインの朝会
毎日、それぞれ10-15分程度の朝会を実施。毎日1人のメンバーが自分のことを題材にした「自分クイズ」を出題したりと、シンプルなコミュニケーションの場になっています。業務開始時の気持ちの切り替えという意味合いもあります。 - 夕会と週末ミーティングで技術を学ぶ
夕会も毎日実施して、エンジニアコミュニティ「Qiita」に掲載されている記事を共有するなど、技術的なトレンドを学ぶ機会にしています。若手メンバーが多いので、毎週金曜日のチームミーティングでも何かひとつの技術的な課題を取り上げて、全員で解決策を検討します。これらは、チーム全体の技術の底上げを目的とした取り組みです。 - タスク管理ツールでメンバーの状況を見える化
メンバーは、同時に複数の開発プロジェクトに関わっています。このため、メンバーそれぞれの案件タスクの把握が難しい状況もありました。そこで私たちのチームでは、タスク管理ツール「Asana」を導入しました。複数の案件を俯瞰して進捗を確認できるので、困っているメンバーを適切にサポートできるようになったと思います。
メンバーの強みを生かして「自走できるチーム」マネジメントを目指す
リーダーとしてチームを運営するようになって、メンバーだった頃と比べて自分の視野が広がり、把握できる情報の量が増えました。また、相手に合った伝え方や接し方をすることの重要性も感じています。とくにチームメンバーに対しては、自分の弱い部分を見せることで、「話したくなる相手」と思ってもらえるようになりたいですね。
このチームの強みは、他を思いやれるメンバーが多いこと。私も、忘れていたことや抜け漏れがあると、メンバーが「あれ、やっておきましたよ」とカバーしてくれるんです。ただ、これだけ一緒にいると変化に気づきにくく、褒めたり感謝する機会が減ってしまう。「1日1ホメ、1感謝」など、ちょっとしたルールをつくって運用していきたいと考えています。
これから目指すのは「自走できるチーム」。いまは私だけがやっている業務を、他のメンバーも担当できる仕組みを少しずつつくり、自立的に動けるチームに育てたいと思います。