VOICE

PMを志すPLが語る、プロジェクトマネジメントで拓くキャリアプランとは

今回は、ジークス北陸支社でPL(プロジェクトリーダー)を務める斎藤にクローズアップ。新卒入社後、プログラマー・SEとして経験を積んだ斎藤が、マネジメントに興味を抱いたきっかけや、PLとしてどう開発プロジェクトを引っ張ってきたのかを聞きました。また、PM(プロジェクトマネージャー)として新たな責任領域へ挑戦する中で、斎藤が視座を広げ成長する姿やキャリアプランにも迫ります。

CMS開発プロジェクトで知った、PLとしてプロダクトをつくり上げることへの魅力

編集部
北陸支社でPLとして活躍されている斎藤さんですが、今担当されている業務について簡単に教えてください。
斎藤
PLとしては3つの開発プロジェクトに参画していて、電子書籍販売サイトや試験管理システム、そして医学系専門書の定期購読サイトの開発・リニューアルに携わっています。各プロジェクトとも、開発メンバーは多くて4名くらいの中規模案件です。また、第2事業部のリーダーとしての役割もあります。
編集部
斎藤さんは新卒入社後しばらく、東京本社のCMS開発グループに所属されていたんですよね。
斎藤

最初はプログラマー・SEとして、OpenCmsの構築など、CMS関連業務を行っていました。もともと、プログラミングやつくることが好きでジークスに入社したので、当時は開発に没頭していましたね。

何年か経つと、数名のメンバーをまとめるPLのような役割を担うように。それまでと違い、メンバーに指示を出して主体的に案件を進める立場、つまりプロジェクトマネジメントに関わるようになったんです。

編集部
リーダーとして進めたプロジェクトで印象に残っているものはありますか?
斎藤

5年目にPL的な役割で参画した、大手ゲームメーカー様のブログサイト開発案件です。最初期の提案から入り、自分が中心になって設計・実装・保守・運用までを進めてみて、開発プロジェクトの全体像を理解する力や責任感が身に着いたと思います。

「誰かがなんとかしてくれる」という逃げ場がない重圧はありつつも、ある程度裁量を持って、自分がプロジェクトを進められたという実感を得られましたし、自分が司令塔になって、チームでプロダクトをつくることに魅力を感じました。

編集部
そのあたりから、マネジメントを軸にしたキャリアプランを意識するようになったんですね。
斎藤
社内には自分よりも実装が速いメンバーがいましたし、ひとつの技術に特化していくよりは、CMSという柱を持ちつつ、幅広い知識を身に着けてマネジメントしていく方が、自分に向いていると考えるようになりました。
CMS開発プロジェクトで知った、PLとしてプロダクトをつくり上げることへの魅力

8年目でPLとして北陸支社へ 「メンバーが気持ちよく働けるか?」を追求

編集部
そして8年目には北陸支社へ移り、正式にPLとしてのキャリアが始まることになります。
斎藤

それまで携わっていた開発プロジェクトを継続して担当していたので、大きな変化があったわけではないんですが、やはり「PLはバランス感覚を持って、プロジェクト全体を俯瞰する必要がある」と強く感じました。

東京でPL的な役割をしていた頃は、実装も進行管理も自分で背負ってしまって、プロジェクトがまわらない状況になりかけました。PLがすべてを知って進めるのは無理だということがわかり、実装の細かいところは思い切ってメンバーに任せ、メンバーの日々の進捗を見る進行管理に力を注ぐように。「プロジェクト全体を、計画どおりに正しく導く」という、自分がメンバーのときに意識していなかった視点を持てるようになりました。

編集部
新しい視点を得て、PLとしてどんな工夫をしてきましたか?
斎藤

プロジェクトマネジメントの面で言えば、やはり「メンバーが気持ちよく働けているか?」が一番大事。それがないとモチベーションやパフォーマンスが下がってしまいます。

重視しているのは、メンバーの適性に合わせたタスクアサインです。「この人は細かな実装が得意だな」「彼は大きい機能の方が向いていそう」など、本人のパフォーマンスに合わせた領域を任せることを意識しています。

編集部
メンバーそれぞれのスキルや志向を見極めるのは大変そうですね。
斎藤

そのために、1on1を定期的に実施しています。メンバーが困っていることを口にしやすいよう、「調子どう?」とフランクに聞くことを意識していますね。「まあまあです…」と返ってくることもしばしばですが(笑)。

ほかにも、雑談のなかで「iOSをやってみたい」など本人の希望も聞くようにしています。受託開発という性質上、いつでもメンバーが希望する業務をできるわけではありませんが、メンバーには「自分がやりたいことがあれば言ってね」と伝えています。

PM業務経験で得た新たな視座 プロジェクトマネジメントのポイントと後進育成

編集部
現在では、ほぼPMのような役割を担っている開発プロジェクトもあるそうですが、新たな気づきや発見はありましたか?
斎藤

PLのときにも増して、プロジェクトの細かい部分よりも、ビジネス要件やコスト感の視点が大きなウエイトを占めるようになりました。見積もりを作成するなどの経験はありましたが、PMは開発プロジェクトの責任者として、営業とも相談しながらコストを管理しなければなりません。自分が「盾」になりながら他部署と連携し、PLと協力しながらプロジェクトがきちんと黒字になるよう導く必要があります。

PLのときもそうでしたが、プロジェクトの中で自分が把握できる範囲は限られます。「これは任せて大丈夫」「ここは自分がやらなければいけない」と見極めて、関与の濃淡をつけていくことが大切だと感じています。

編集部
業務範囲が広くなる中でも、円滑に仕事を進めるために意識していることはありますか?
斎藤
レスポンスの速さですね。そもそも自分自身が待つことが好きではないので、お客様に対しても社内メンバーに対しても、スピード感を持って返信しています。すぐに対応できなくても、「いつまでに見ておきます」とレスポンスだけはします。
編集部
これから本格的にPMとしてのキャリアを歩むにあたって、後進の育成にも力を入れているそうですね。
斎藤
PLとして入っている案件の一部に、サブリーダーを置いています。具体的には、打合せのファシリテーションや、要件定義の一部を任せていますね。本人の所属するチームのリーダーにもヒアリングを行いながら、担当業務の範囲や、仕事の振り方などを考えて育成しています。
PM業務経験で得た新たな視座 プロジェクトマネジメントのポイントと後進育成

広い視座を得た今描くキャリアプラン お客様に信頼されるPMを目指して

編集部
今、斎藤さんはどんなキャリアプランを描いていますか?
斎藤
お客様から信頼を得て、「斎藤さんに頼もう」と名前が出てくるような存在になりたいですね。開発プロジェクトの中でお客様と伴走して、長いお付き合いができるのは、ジークスの強み。現在も担当している電子書籍販売サイトのプロジェクトは新卒の頃から関わっていて、先方のご担当者様にも懇意にしていただいています。
編集部
PMとしても、お客様に信頼される存在を目指すということですね。
斎藤
そうですね。お客様になんでも相談していただける関係性を築くのが一番です。今携わっている医学系専門書の定期購読サイトのPMは技術に強くて、お客様からの信頼も篤いので、そうした関係性を目指したいと思っています。
編集部
先輩PMからは、どんな教えを受けていますか?
斎藤
特定の誰かからということはないんですが、PM一人ひとりのプロジェクトの進め方を見ることが学びになっています。お客様との定例の中で、技術的な話も自分が前に出て説明するPMもいれば、PLやメンバーに任せて見守っている人もいます。それを踏まえて、「自分はどんなPMになったらいいだろう?」と考えています。
編集部
最後に、これからの目標や展望を教えてください。
斎藤
今PLとして入っている中規模プロジェクトを、PMとして成功させることが直近の目標ですね。また、後進PLを育てないと自分がPMとして動けないので、チームビルディングやメンバーの育成に取り組むことも重要です。「任せてみて、うまくいかないところがあればフォローする」ということを繰り返して、自分もみんなも気持ちよく仕事ができる環境を整えていければと思っています。
広い視座を得た今描くキャリアプラン お客様に信頼されるPMを目指して