お客さまとの案件を円滑に進めるプロジェクトリーダー(PL)。ジークスでは、若手社員が登用されることが少なくありません。今回は、入社4年目でPLに就任したエンジニア・小池が、これまで取り組んできたことや、ジークスベトナムのメンバーと案件を進めるときの心がけについて語ります。
プログラマーとして入社したエンジニアが、4年目でプロジェクトリーダー(PL)に抜てき
こんにちは。エンジニアの小池です。現在入社5年目で、プロジェクトリーダーを兼務しています。今回は、プロジェクトリーダーとして僕がどのような視点で仕事をしているか、みなさんにお伝えしたいと思います。
僕は新卒でジークスに入社し、プログラマーとして開発案件に携わっていましたが、2年目の後半からシステムエンジニア(SE)としてのタスクを任せてもらえるようになりました。当時関わっていた案件で意識していたのは、できるだけ多忙なプロジェクトリーダーの仕事の一部を巻き取ること。3年目には、徐々にお客さまと関わる機会も増えていきました。
プロジェクトマネージャー(PM)から「プロジェクトリーダーを任せたい」と打診があったのは、4年目にさしかかった2023年夏。責任ある立場なので不安もありましたが、せっかくなら挑戦してみよう、という気持ちで引き受けることにしました。プロジェクトリーダーは、お客さまとの窓口となるフロント役。要件や仕様をお客さまと検討・決定したり、スケジュール管理、成果物の確認などを行います。
現在プロジェクトリーダーとして関わっているのは、モバイルアプリ用のフレームワーク「Flutter(フラッター)」を使ったアプリ開発案件です。プロジェクトマネージャーと僕、ディレクターとデザイナー、それにジークスベトナムのエンジニアとともに案件を進めています。ベトナム側とは、日本語を話せる現地のブリッジSEとやりとりしています。
成果物に責任を持ち、お客さまと真摯に向き合うプロジェクトリーダーに
僕はプロジェクトリーダーとして、「ジークスがつくったものに対して責任を持つ」ということを大切にしています。そのためには、成果物がどんな経緯やロジックでできあがったのかくまなく把握して、お客さまにもメンバーにも説明できるようにしておかなければなりません。それができていれば、お客さまへの適切な提案につながりますし、エンジニアをはじめとしたメンバーの作業もスムーズになると思っています。
もうひとつは、「お客さまに真摯に向き合う」ということです。お客さまからの連絡へのスピーディーな対応や、わかりやすい資料づくりはもちろん、「こんなことがしたい」「このサービスを打ち出したい」というお客さまのご意向をきちんと把握することも大事。その実現のための方法を検討して、できる限り寄り添う姿勢を忘れないようにしています。
開発メンバーとしっかりコミュニケーションを取って、「この案件でどんなものをつくるのか」を齟齬なく把握してもらうことも重要です。プログラマーに設計を依頼するときは必ず仕様書を一緒に渡すなど、認識の相違が生まれないように工夫しています。
基本に忠実に、丁寧なタスク管理でエンジニアと共にプロジェクトを前へ
続いて、僕がプロジェクトリーダーとして取り組んでいることをご紹介します。特別変わった工夫や施策などを行っているわけではなく、基本に忠実に、丁寧に進めるようにしています。
1. WBSや課題管理表を活用したタスク管理
これは基本的なことですが、WBS(作業分解構成図)を作成し、タスクを洗い出しています。ベトナムメンバーの前日の作業状況を確認して、毎朝更新しながらタスクを管理しています。
課題管理表は、ベトナムのエンジニアからの提案で使うことにしました。開発にあたって浮かんだ課題を、優先度などとともにスプレッドシート上に記入する形式。プログラマーを含め、プロジェクトメンバー全員がいつでも自由に書き込めます。ベトナムのエンジニアはベトナム語で記入するので、Google翻訳で和訳もします。プロジェクトリーダー1人が課題を吸い上げるよりも、多くの提案が出てくるのが良いところです。
2. 認識齟齬を減らす、会話重視のタスク依頼
先ほどお話した認識の相違をなくすために、タスク依頼の際はできるだけmeetを利用して、会話することを心がけています。とくにベトナムのエンジニアは、日本語を翻訳したテキストだけでは理解が一致しないことがあります。日本語が堪能なブリッジSEとmeetで会話して、タスクの意図をきちんと伝えることで、食い違いがあった場合も早めに気づけます。
meetで会話した内容は、課題管理表にも反映。仕様をしっかり理解して作業してもらえるので、ベトナムのエンジニアが設計漏れを拾ったり、検討事項を上げたりして、助けてくれる場面も多いです。
3. 毎朝のヒアリングによる進捗確認
毎日実施している朝会には、ベトナムのブリッジSEにも参加してもらい、進捗状況や課題を直接ヒアリング。なにか問題があれば、迅速に対策を考えるようにしていますし、ブリッジSEから提案をもらえることもあります。ベトナムとは2時間の時差があり、日本の就業時間ともずれがありますが、こうして密にコミュニケーションを取ることで円滑な進行につなげています。
自慢できるものをつくりつづけたい、プロジェクトリーダーとしての変わらぬ志
プロジェクトリーダーになってまもなく1年ですが、お客様と一緒に開発を進めている実感が得られるところに醍醐味を感じています。自分の考えた仕様や要件がはまって、「イメージどおりだ」「いい感じだよ」と直接感謝の言葉をもらえるのも嬉しいですね。また、全体のタスクが順調に消化されて、成果物が完成に向かっているのを実感できるのも、案件を管理するプロジェクトリーダーならではの楽しさです。
課題もあります。現状はプロジェクトリーダー専任ではなくシステムエンジニアを兼ねていて、自分で手を動かす作業もあります。WBSの更新など、管理になかなか時間を費やせないことも。費用面に関しても、お客さまに尋ねられてもすぐには答えられない状態なので、さらに上を目指してより深く理解していかなければなりません。
成長できたのは、お客さまやエンジニアに対して、わかりやすい伝え方を考えられるようになったこと。資料づくりでも、「こう伝わってほしい」という方向性を考えながら、優先順位をつけて見せ方を工夫し、読み手が混乱する情報は書かないことを意識しています。
僕はジークス入社時から、「自慢できるものをつくりたい」という思いを変わらず持っています。今後も経験を積んで、長期プロジェクトへ参画したり、専任のプロジェクトリーダーとして案件に携わり、ジークスを代表するようなアプリをつくっていきたいです。