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ジークスのプロジェクト進行における重要要素の1つに「ディレクション」があります。
今回登場してもらうのは、より良いコンテンツをつくるために、お客さまとその先にいるユーザーの目線を大切にプロジェクトを進めるディレクター・辰己。前編では、自身がディレクターとして培ってきたノウハウや、ジークスのプロジェクトの特長について語ってもらいます。
お客さまの思いを可視化し、プロジェクトの先行きを見据える
私は現在、第1事業部のグループマネージャーとして、8人ほどのクリエイティブメンバーとともに仕事をしています。主な役割は、彼らがスムーズに仕事をできるように案件を振り分け、各プロジェクトリーダー(PL)と連携して、メンバーにプロジェクトで任される役割を理解・遂行してもらうことです。
今までの私の経歴を簡単にご紹介します。新卒でプログラマー兼プランナーとしてジークスに入社。2年目にディレクターチームが立ち上がり、情報設計と画面設計を中心に担当しました。ただ当時は、ディレクターらしい動きは作る部分の整理だけだったと言えます。4年目に、3次元CGの研究開発を手掛ける会社に転職。そこでプロジェクトの進捗管理を担っていました。
ディレクターとしてジークスに戻ったのは2008年。最初の仕事は、クライアント企業のサイト改善のために、エンドユーザー像を定義する活動として、ユーザーアンケートやターゲット分析を実施し、必要としている機能やコンテンツを提案するもので、それ以降、お客さまと直接向き合う仕事を担当することが増えました。
得意としていたのは、お客さまの中にある「もやっとして形が見えないイメージ」を可視化すること。お客さまの考えを丁寧に聞き出して、できる限り現実に近い形でワイヤーフレームをつくることで、プロジェクトに関わる人たちの目線をひとつに揃えることを意識していました。自分でHTMLのモックを作成して見せることもありました。
現在は案件の細かい作業を持つことは減り、案件が始まる前にプロジェクトマネージャー(PM)として関わることが多くなりました。先を見据えて予算内で施策を進められそうか、進行上のリスクはどこにあるかを考え、適宜現場のメンバーにフォローを入れるようにしています。
お客さまの「やりたい理由」まで突き詰めるのが、ジークスのプロジェクト
ジークスが手掛けるプロジェクトでは、パッケージソフトウェアを利用することはあまり多くはなく、「ユーザー目線」に重きを置いてオーダーメイド的につくりあげる特徴があります。基本的には、最初にしっかり要件をヒアリングして、お客さまが実現したいことを確認します。もし希望にそえない場合も極力、「できません」ではなく「こういう形ならできるかもしれません」と提案するようにしています。
私たちは単なる作業者ではなく、ITのプロフェッショナルであり、お客さまのパートナーだと考えています。お客さまから言われたことをそのまま作業者として実現することもできますが、その場合、目指せるのは最高でも「100点」。それを超える結果を出すには、お客さまが抱く期待をきちんと理解しなければなりません。ヒアリングの際は、「何がしたいか」だけではなく、「どうしてしたいのか」まで伺います。やりたい理由まで理解したうえで、お客さまが本当にやりたいことと、ジークスができることを具体化していきます。
たとえばお客さまから、「サイトのデザインを変えたい」と言われたとします。その言葉通りに、既存のデザインをベースに何種類かの変更案を出すことは可能です。しかし、ここで大切なのは、「なぜ変えたいのか」を突き詰めること。突き詰めた結果「変えるべきはデザインでなく、コンテンツのほうだ」となれば、デザインを変えただけでは解決できなかった、本質的な課題解決につなげられます。
後編も必読!「ユーザー目線で考える」ことの大切さとは?
ここまで、私がディレクターとして経験してきたことや、ジークスの根幹をなすお客様の声を聞くプロジェクト進行についてお話してきました。お客さまの「やりたいこと」の本質を捉えて、プロジェクトを成功させるために必要なのは「ユーザー目線」です。後編では、当社の新入社員研修で私が講義した内容をもとに、ユーザー目線で考えることの大切さについてお話ししたいと思います。